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二次創作(小説のみ)やオフラインの情報を置いてます。

限りなくゼロに近いパーセンテージ 3

長いので折り畳み



 ゴールデンウィークは、客が来る絶好のチャンス。
 そう言わしめるように陽介は、休み初日の朝からセールをしているジュネスで、忙殺される勢いで働いていた。当たり前のようにバイトに狩り出され、眠い眼を擦ってやってきたバックヤードには、大量に入荷したセール商品。
 いじめかと、問いつめたくなる。
 これから膨大な量の店出しをすると思うと、自然と溜め息が出る。
 そもそも急にバイトに出るはめになったのは、人手が足りないからだ。ジュネスでバイトをしている八十神高校の生徒の中に、勝手に休む人間がいて、そのしわ寄せが陽介にやってくる。はっきり言って、いい迷惑だ。休みの日に休みたいのは、こっちだって同じなのに。
 内心文句を垂れながら、苛立ちをぶつけるように仕事をする。店の棚に商品を並べ、バックヤードに戻り、また運ぶ。その繰り返し。
 エプロンのポケットに入れておいた携帯電話から千枝からの着信を告げられたのは、ようやく仕事が終わりを見せ始めた頃だった。
「やっほ。せっかくのゴールデンウィークだし、みんなで遊ばない?」
 呑気な千枝の声が恨めしい。
「お前……。俺は今バイト中なんだよ。暇な奴と違ってな」
 重たい荷物を運んで凝った肩を擦りながら陽介は言った。
 だが千枝は「じゃあさ、終る時間教えてよ」と勝手に話を進ませる。こっちの都合など、お構いなしだ。
「雪子や、橿宮くんも誘ってさ!」
 うー、楽しくなりそう!
 楽しそうに携帯電話の向こうで千枝の声は弾んでいる。もうすっかりみんなで遊ぶことしか考えていなさそうだ、と陽介はげんなりする。お気楽星人はいいよな。こっちはセールの商品に埋もれてるってのに。
「あ……待てよ」
 日向は旅行がなくなってしまったので、堂島家にいるだろう。そしてあの子――菜々子も。
 もし日向だけを誘ったら、菜々子が独りぼっちになってしまう。どうせなら、菜々子も誘ってみたらどうだろう。もしかしたら日向と菜々子の距離を縮ませる機会になるかもしれない。
 我ながら良い思いつきだ、と陽介はさっそく千枝に菜々子も誘うよう提案してみる。千枝ならば、きっと快く提案に乗ってくれそうだ。
「お、たまには花村もいーこと言うじゃん! 見直したわ」
 陽介の予想通り、千枝はすぐに承諾してくれる。たまには、は余計な一言だと思うけど。
「じゃあ、昼ごろに上がるようにしとくから」
 腕時計で時刻を確認しながら、陽介は頭の中でシフトを思い浮かべる。ペースをあげていけば、なんとか残業せずに終らせられるだろう。
「分かった。じゃあ、終ったらフードコートに集合ね」
「里中も、ちゃんと橿宮と菜々子ちゃん連れてきてくれよ」
「まっかせといて」
 頼もしい言葉を残し、千枝からの通話が切れる。
 陽介はフリップを閉じた携帯をしまう。大分減っているが、まだまだ量の多いセールの商品を睨みあげた。今俺にとっての最大の敵は、このセール品だ。
 早いところ、仕事を終らせてしまおう。
 陽介は腕まくりをして、仕事に取りかかる。頭の中は、少しでも早く仕事が終るよう、段取りを綿密に計算していた。


 バイトをなんとか時間通りに終えた陽介は、着替えもそこそこにフードコートに急いだ。一旦外に出て、店側の入り口から店内に入り、フードコートがある屋上までエレベーターで昇る。
 屋上のフードコートも、客がたくさんだった。家族連れや買い物帰りの主婦たちで、テーブルが一杯になっている。
「あ、花村ー!」
 日向たちを探して、きょろきょろ歩いていた陽介を見つけた千枝が、大きく手を振った。いつもテレビに行く前、状況確認する時に使っているテーブルにみんな集まっている。
 人にぶつからないよう避けながら近づくと、雪子の他に人影が二つ。どうやら千枝は無事に任務を遂行してくれたようだった。
 少し緊張した面持ちの日向の隣に、菜々子がちょこんと座っていた。地面につかない爪先をぶらつかせ、また日向と同じく緊張しているらしい。二人の間に、ぎくしゃくとした空気が漂っている。
 とりあえずジュースでも飲もっか、と買ってきたジュースをそれぞれ手に、テーブルを囲む。
 席につくなり陽介は、ジュースを開け、一気に中身を飲み干した。
「うわ、花村そんなに喉乾いてたの?」
 プルトップを開ける最中だった千枝が、空っぽになった缶を置く陽介に、眼を丸くする。
「仕事終らせるのに必死で、水分取ってなかったんだよ」
 取る暇があったら、仕事をこなして早く終らせてしまいたい気持ちもあったせいで、休憩時間も潰している。
「そんなに忙しいんだ?」
 冷えた缶を両手で包み込みながら、雪子が尋ねた。
 まぁな、と陽介は頷く。
「お前らにも見せてやりてーぜ。あの商品の山をな……」
 セールが続く明日もまた大量に入荷してくるだろう。もしかしたら、また狩り出される可能性も考えられる。やっぱり休みの日は休みたい。
「それでも何とかなってんだから、大丈夫なんじゃん? 今日だって、残業しなかったんでしょ?」
 千枝が呑気に言われ、陽介は苦々しい表情を作る。今日はどうしても、遅刻はしたくなかったのだ。
 その最もたる理由である菜々子を、陽介はそっと見てみた。自分より年上の人間に囲まれて緊張している菜々子は、一言も発せず手持ちぶたさにゆっくりジュースを飲んでいる。
 視線に気づいたのか、菜々子がふと顔を上げ陽介を見て瞬きをする。陽介は、菜々子の緊張を解すように掛け値なしの笑顔を浮かべてみせた。
「そうだ菜々子ちゃん。ゴールデンウィークなのにこんな店で良かった?」
 話し掛けるついでに尋ねてみる。せっかくの旅行が駄目になって、行くのは結局近場の店。行きなれている地元民からすれば、つまらないことこの上ないだろう。
「仕方ないっしょ。他に行く場所ないし」
 横から千枝が口を挟み、肩を竦める。
 菜々子はえっと、と千枝を見た。それから陽介へと視線を移し、笑う。
「菜々子、ジュネス大好き。だから、たのしいよ」
「な、菜々子ちゃん……!」
 思わず陽介は感動してしまう。商店街からは敵視されやっかまれる中、菜々子のような好意につい嬉しさが込み上げた。
 しかしすぐに菜々子の笑みは曇ってしまう。
「でもね、ほんとはどこかりょこうに行くはずだったんだ。おべんとう作って」
「お弁当菜々子ちゃん作れるの?」
 感心した雪子の問いに、菜々子は首を振り、日向の方を見つめた。
「へー、橿宮くんがそうなんだー」
 千枝が菜々子の視線を辿った先にいた日向を見て、にやりと笑う。今まで会話の輪から外れ黙っていた日向は、突然向けられた矛先に、泡を食った顔をした。
「いや、あの」
「すごいじゃん!」
 料理出来るんだー、と驚く千枝に日向は「そんなことない」と言い訳のように言う。
「大したもの、作れないし」
「そんなこと、ないよ」
「えっ……?」
 日向が眼を丸くする。大したことないと言った日向に異義を唱えたのは他でもない、菜々子だった。
「この前、つくってくれたあさごはん、すごくおいしかったよ。菜々子、目玉やきぐらいしか作れないけど」
「橿宮は違うんだ?」
 尋ねた陽介に、うん、と菜々子が頷いた。
「あのね、オムレツにサラダ、作ってくれたの。パンもね、フレンチトーストにしてくれて。……すごく、おいしかった」
「……」
 菜々子に褒められ、たちまち日向の顔が赤くなった。照れてる、と千枝に突っ込まれ、隠すように掌で口元を覆っている。
 嬉しいんだろうな、と陽介は思った。仲良くなりたいと考えている相手から、思わぬ形で褒められたんだから。
「そっか、さすがは『お兄ちゃん』、ってところだね」
「……」
 納得したような千枝の呟きに、はっと菜々子が何かに気づいたように眼を開いた。そして横の日向に視線を向け「お兄……ちゃん」と反芻するように呟く。まるでずっと考えていた問題の答えが見つかったような顔をしていた。
 もしかしたら、手助けする必要なんてなかったかもな。菜々子を見て、陽介は思った。
 きっと最初から菜々子は日向を嫌っていない。日向が菜々子と仲良くなりたいと思っていたように、菜々子もまた、日向と仲良くなりたいと考えていたんじゃないか。お互い遠慮して、うまくいかなかっただけ。
 いつの間にか日向と菜々子の間にあるぎこちない空気が、薄くなっているように感じた。
 多分もう、大丈夫。
 直感的に思う陽介を置いて、いつの間にか話の内容は料理の腕前へとすり変わっていた。
 あたしもなにげに上手いけどね、と一目で分かる虚勢を聞き、我に返った陽介はねーわ、と引いた。その場の勢いで言っているように聞こえる。
「あ、でも不思議と里中には勝てそうな気がするな」
 陽介の勝ち気な発言に「あ、それ分かる」と雪子が同意して爆笑する。もう一人の自分と向き合ってから、もう自分を偽る必要がないと思ったのだろう、雪子は千枝にしか見せなかった一面を陽介や日向にも見せるようになった。見た瞬間、陽介の中で、雪子に対し大和撫子のような印象が消えてしまったが。
「なによそれ……。んじゃあ勝負しようじゃん!」
 二人の発言に、いよいよ引けなくなった千枝がむくれて陽介に勝負を挑んだ。半ば自棄になっている姿に「やめろよ」と陽介は身体を引き首を振った。
「ムキになってる時点で、作れないのがバレバレだろ。つか俺は作れるなんて言ってねーよ」
「……でもあたしには勝てそうな気がするって言ったじゃん!」
「だーかーらー!」
 繰り広げられる応酬。賑やかな二人のいつもの口喧嘩は、場を和ませるのに一役買った。うぷぷ、と顔を真っ赤にして笑いを堪える雪子の横、菜々子もまた陽介と千枝のやり取りを見て、おかしそうに笑っている。
 どうせなら、菜々子ちゃんも巻き込んでみるか?
 何の気なしに思いついた陽介は「じゃあ、菜々子ちゃんが審査員かな」と言った。
「もしかしたらこの人ら、菜々子ちゃんのママよりウマイの作っちゃうかもよ~?」
「……」
 すうっと、菜々子の可愛らしい笑みが溶けるように消えた。菜々子の変化に、黙って見守っていた日向が眼を見張る。
「お母さん、いないんだ。ジコで死んだって」
 あどけない声で、知らされる。まるで当たり前のように言われ、逆に聞かされた陽介たちの方が戸惑った。
「ちょっと、花村……」
 千枝が非難するように花村を睨む。
「……ごめん」
 知らなかったとは言え、デリカシーが欠けていた。菜々子に辛いことを思い出させてしまい、胸が苦しくなりながら陽介はすぐに頭を下げて謝った。
「えっと、知らなかったからさ……」
 言い訳にもならない言葉。だが、菜々子は「へーきだよ」と陽介に笑顔を向けた。
「お母さんいなくても、菜々子にはお父さんいるし。……お兄ちゃんも、いるし」
 お兄ちゃん、の言葉に反応し、日向の身体がびくりと震えた。驚きの表情で菜々子を見る。
「ね、お兄ちゃん」
 屈託ない笑顔を菜々子は日向に見せた。それを見て日向は「……うん」とつられるように笑う。
 千枝と雪子が日向の笑顔にはっと息を飲んだ。二人からすれば初めて見せた日向の笑顔に驚いたんだろう。こっそり陽介は思い、嬉しくなった。俺がこの中じゃ一番最初に見れたんだ。
 それにね、と菜々子は日向に見せた笑顔をそのまま陽介たちに向ける。
「今日はジュネスにも来れたし、すごい、楽しいよ」
「……菜々子ちゃん」
 ああ、優しい子だな。
 日向がなんとかしてやりたいと思う気持ちが、陽介にもよく分かった。こっちは菜々子の辛い思い出に触れてしまったのに。それを咎めず、気遣ってくれた。まだ小さい子供なのに。
「あたしたち、いつでも菜々子ちゃんと遊んであげるから」
 力強い千枝の言葉に、雪子も頷く。
「うん、たくさん遊ぼう」
 二人の言葉に、菜々子はとても嬉しそうに笑った。あそんでくれるって、とはしゃぐ様子に日向が眼を細める。
「良かったな」
「うんっ!」
 日向が菜々子の頭に手を伸ばし、優しく撫でる。それを受けて、さらに菜々子の笑みは眩しく輝く。
 さっきよりも眼に見えて二人の距離は縮んでいた。千枝が言っていたように、『菜々子のお兄ちゃん』となれるよう日向なりに頑張っている。
 ここで俺も挽回しておかないとな。
 陽介はさっきの失言に対する詫びも兼ね、席を立ち菜々子を手招きして呼んだ。
「よし、菜々子ちゃん。一緒にジュース買い行くか!」
「うん!」
 またジュースを買いに売店に二人で向かう。十分に日向たちと離れたのを確かめ、陽介はこっそり菜々子に尋ねた。
「菜々子ちゃん。橿宮……じゃない、お兄ちゃんのこと、好き?」
 先日の鮫川で、日向は自分が無愛想だから菜々子を恐がらせている、と悩んでいた。もう、そんなことはないだろうと思いつつ、どうしても菜々子の口から日向をどう思っているか、聞いてみたい。
「うん。菜々子、お兄ちゃんだいすき」
 菜々子は躊躇いなく即答した。
「どんなところが?」
「……やさしいところ」
 少し頬を赤らめ、ないしょだよ、と小さい声で言いながら菜々子は続ける。
「あとね、菜々子と一緒にいてくれるところ」
 一緒にジュネスのうたもうたったんだよ、と言われ、陽介は吹き出しかける。それはどんな風に歌うのか是非見てみたい。
「菜々子、ずっと家族がほしかったから。お兄ちゃんができて、うれしいよ」
「そっ、か」
 菜々子の答えに陽介は安心する。やっぱり日向は嫌われていなかった。
 必要だったのは、二人を後押しする切っ掛け。それもいらなくなって、もう二人は仲良くなっていけるだろう、と陽介は確信する。
 菜々子ちゃん、と陽介は小さな肩を優しく叩いた。
「ついでだから、何か食べようか。お兄ちゃんに何が欲しいか聞いといで」
「――うんっ!」
 笑って、菜々子は日向の元へと駆けていく。振り向けばお兄ちゃん、と呼ぶ声に照れている日向がいた。すっかり打ち解けている二人に、陽介は暖かい気持ちになる。
 まだ慣れないながらも、兄の顔をして笑っているだろう日向の表情を思い描く。ずっと日向に抱いていた苦手意識が、いつの間に溶けて綺麗に消えていた。



 ゴールデンウィークも終り、気怠るい気分で過ごした午前最後の授業。チャイムがなって、昼飯どうしよう、と陽介はぼんやり思う。弁当は持ってきてないので、購買で買う選択肢しかない。
 何を食べるかは歩きながら決めりゃいいか。ぼんやり考えながら、大きく背伸びをした。
「花村」
 陽介の前の席である日向が、身体を捻ってこちらを向いた。持っていた包みを、机に乗せる。
「橿宮?」
 財布を手に立ち上がりかけた陽介は、腰を浮かせたまま首を捻った。
「お昼、一緒にどうだ? お前の弁当も作ってきたんだけど」
「食べる」
 菜々子が絶賛する日向の料理をずっと食べてみたい。そう思っていた陽介にとっては滅多にないチャンス。逃してたまるか、と陽介は反射的に頷く。



 晴れ渡る青空。屋上に降り注ぐ日射しに、爽やかに吹く風。
 そして、見た目豪華で味も抜群な特製弁当。
 ――楽園はここにあったのか。
 陽介は弁当をつつきながら、感動する。これが旅行に行けず余った食材で作られたものだから驚きだ。
「お茶でいいか? お前のコーヒーの好み知らないから」
「サンキュ」
 弁当だけでなく、飲み物まで貰うのはさすがに悪い。陽介は持ってきていた財布から小銭を取り出すが、日向はいらないと突っぱねる。
「これはお礼だから、いい。いらない」
「お礼?」
「里中から聞いた。菜々子を誘ってくれたの、花村の提案だって」
 ジュネスに向かう道すがら、日向は千枝から菜々子も誘う経緯を聞いていたらしい。
「それに次の日も遊びに誘ってくれただろう。お陰で菜々子、休みの間ずっと楽しそうだった。だから、お礼」
「そっか」
「お弁当は余り物の食材ばっかりで悪いけど。冷蔵庫の中整理したかったから」
「いや、つか。十分豪華だぜ、これ」
 余り物ばかりとは到底考えられない弁当を、陽介は見つめる。
 それにお礼を言われるほどのことをしたつもりもなかった。こっちがしたのは、千枝に菜々子も誘うよう頼んだり、何とかもぎ取った休みを使って、日向や菜々子たちと遊んだり。そんな些細なこと。
 それに対して返ってきたものは、心づくしの弁当。はっきり言って貰いすぎだった。
「うまいし」
 一口食べて、上手さに頬を緩ませる。
 菜々子が誉めた日向の料理は、言葉に違わずとても美味しい。母親が作ったものよりもいける。これだったら毎日でも食べたい。
「――本当に、ありがとう」
 日向が言った。
「あれから随分話せるようになった。菜々子よっぽど楽しかったのか、みんなで遊んだ時のこと何度も話して。またみんなで遊ぼうねって。……花村と、みんなのお陰だ」
「橿宮……」
 陽介は大したことしてねえよ、と笑って首を振った。
「当たり前のことをしただけだよ、俺は。だって」
 するりと、言葉が口をついで出る。
「ダチだろ? その、俺ら」
「――友だち?」
 日向がきょとんと眼を丸くした。友だち、と指を顎に当て、噛み締めるように繰り返す。
 友だちと連呼され、陽介は無性に恥ずかしくなった。
「うっわ、お前何度も言うなよ。こっちが恥ずかしくなっだろ!」
 最初に口に出したこっちが照れてしまう。以前の友人に言った時より数倍も。
「お前が言ったんだろ」
「そうだけどでも!」
 恥ずかしいものは恥ずかしい。
「もー、笑うなよ」
 頬からじわじわと熱さが広がり、陽介はたまらず両手で頬を覆い隠した。
「笑ってない」
 日向はそう言ったが、その声も肩も、誤魔化されないほどに笑いで震えていた。

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